ベトナムの水道水って安全?日本との違いやハノイ・ホーチミンの水事情をやさしく解説
「ベトナムの水道水ってそのまま飲めるの?」「料理やシャワーで使っても大丈夫?」そんな疑問、ベトナムに住むことを考えている方や、すでに滞在中の日本人の中でもよく聞かれる話題です。
特に日本は“蛇口からそのまま飲める国”なので、ギャップを感じることも多いですよね。
今回は、日本とベトナムの水道水の違いや、水道インフラの現状、さらにハノイとホーチミンの水質の違いまで、わかりやすくまとめてみました。ぜひ生活の参考にしてください!
日本とベトナムの水道水、何が違う?
1. 日本は「飲める水」、ベトナムは「飲まない水」
まず一番の違いはここです。
日本では水道水をそのまま飲んでも安全ですが、ベトナムの水道水は基本的に飲用NG。
外務省の公式サイトでも、「飲み水には適しません」とはっきり書かれているんです。
なぜかというと、水に雑菌や微生物、大腸菌などが含まれている可能性があるから。
また、塩素などの消毒薬の量も多く、「におい」や「味」にもクセがあります。
地元のベトナム人でさえ、生水は飲まずにペットボトルの水を買うのが普通です。
2. 塩素の量が多くて独特なにおいがすることも…
ベトナムの水道水には、日本の10倍以上とも言われる量の塩素が使われている地域もあります。
これによって、「プールの水のようなにおい」がすることも。
さらに、地域によっては配水管や貯水タンクが古くなっていて、鉄さびやゴミが混じることもあるので注意が必要です。
ベトナムの水道インフラってどんな感じ?
ベトナムは急成長している国ではあるものの、水道インフラに関してはまだまだ課題が多いのが現実です。
● 配水管が古くて水漏れが多い!
ホーチミン市では、実に50年以上前の水道管がたくさん使われています。
そのため、水漏れ(漏水率)も高め。政府も問題視していて、2030年までに漏水を大幅に減らす目標を掲げています。
● 都市と地方でかなりの差がある
都市部(ハノイ・ホーチミンなど)では水道の普及率が90%以上と高いですが、地方や山間部ではまだ70%台という地域もあります。
国としては2025年までに“ほぼ100%普及”を目指していますが、現実には差がありますね。
● 浄水施設や処理能力にも限界が…
急激な人口増加や都市化により、浄水場の能力が追いつかず、供給不足や水質低下が問題になっています。
例えばハノイでは、地下水を多く使ってきたのですが、ヒ素などの有害物質が見つかり、現在は川の水(表流水)を使う方向にシフトしています。
ハノイとホーチミン、水の違いは?
同じベトナムでも、実はハノイとホーチミンでは水の性質がけっこう違うんです。
■ 水の“硬さ”に違いあり!
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- ハノイ:硬水寄り
カルシウムやマグネシウムが多く含まれていて、いわゆる「硬水」に近いです。
そのため、シャンプーの泡立ちが悪かったり、髪がきしんだりする人も多いです。
- ハノイ:硬水寄り
- ホーチミン:やや軟水寄り
ホーチミンの水は比較的“日本の水に近い”と言われています。泡立ちもよく、洗濯やシャワーでの違和感も少なめです。
■ 水源の違いもポイント
- ハノイはもともと地下水中心。
でも近年は紅河(ホン川)などの表流水を使うプロジェクトが進められています。 - ホーチミンは、ほとんどがドンナイ川やサイゴン川などの川の水(表流水)を利用。
地下水はごくわずかしか使われていません。
日本人がベトナムで水を使うときの注意点
● 飲み水はミネラルウォーターが基本!
どこの都市でも共通ですが、水道水は飲まないのが大前提。
在住日本人のほとんどがミネラルウォーターを使っています。スーパーやコンビニで1.5Lが1本10,000ドン(約60円)くらいで買えます。
もちろん、炊飯や調理にもミネラルウォーターや浄水器を通した水を使うのが安心です。
● シャワーや洗顔にも注意
硬水や塩素が気になる人は、シャワーヘッドに浄水フィルターをつけるのがオススメ。
実際、肌トラブルが減ったという声もあります。
● 氷にも気をつけて
レストランなどで出される氷にも注意したいところ。
ただ、最近では大手メーカーが製造した氷を使っているお店も多く、ホーチミンでは「氷は安心」という声も増えてきています。
ベトナム生活を快適にする水対策
ベトナムで暮らしている日本人家庭や企業では、こんな対策をしています。
◎ 浄水器の導入
- 蛇口に取り付けるタイプから据え置き型、RO(逆浸透膜)タイプまでいろいろ。
- 初期費用はかかるけど、長期的にはペットボトルの水より経済的です。
◎ ガロン水(宅配水)サービス
- 重たい水を買いに行く必要なし!
- 定期的に20Lボトルを配達してくれるサービスが人気。
- 「LaVie」「Aquafina」など日本人にもなじみのあるブランドが選べます。
◎ シャワーヘッド交換
- 塩素除去タイプのシャワーヘッドをつけて、肌や髪への負担を軽減。
- 特に子どもがいる家庭には好評です。
まとめ:水は生活の基本!しっかり対策すれば快適なベトナム暮らしができる
ベトナムでは水道水がそのまま飲めないという点で、日本とは大きな違いがあります。
でも、ポイントを押さえてしっかり対策すれば、安心して暮らすことは十分に可能です!
- 飲み水はミネラルウォーターまたは浄水器
- 氷や調理用水にも注意
- シャワーや洗濯にも気を配る
ハノイとホーチミンでも水の質に違いがあるので、引っ越しや滞在前にチェックしておくと安心ですね。
“水との付き合い方”を覚えれば、ベトナム生活はもっと快適になります!