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2025年ベトナム交通法規改正:バイク・飲酒運転・罰則強化の最新情報

2025年1月1日から、ベトナムでは道路交通に関する法律が大幅に改正されました。新法(「道路交通秩序・安全法(2024年)」とそれに伴う政令168/2024)により、バイク・自動車の免許制度や罰則、飲酒運転規制などが強化されます。以下、日本人を含む在住者に関係の深いポイントを整理します。

バイク関連の主な変更点

  • 免許区分の拡大: 2025年から運転免許の区分が13区分→15区分に増え、各区分で運転できる車種も見直されました。たとえば16歳以上で50ccバイクの運転が認められるようになります。免許の有効期限も変更され、二輪車免許(A1・A等)は従来通り無期限、普通車免許(B1・B)は発行から10年、その他の大型・特殊車免許は発行から5年有効になります。

  • 排ガス検査義務化: 製造から5年以上経過したバイクは定期的に排出ガス検査を受ける義務が導入されます。5~12年落成車は2年毎、12年以上は毎年の検査が必要です(2025年以降、規則整備後に運用開始予定)。

  • ナンバープレート: 希望ナンバー(特別番号)のオークション制がバイクにも拡大されます。これまでは自動車のみだった特別番号取得制度に、オートバイ・原付も対象になり、人気番号は競売で高額取引される可能性があります。

  • 3人乗り例外: 二輪車の同乗人数ルールに例外が追加されました。12歳未満の子供、高齢者・障がい者、病人の緊急搬送など特定の事情では最大3人(運転者含む)が同乗可能です。それ以外は従来通り2人(運転者+乗客1人)までに制限されています。

  • ヘルメット規制: 二輪車運転時は「基準合格品」のヘルメット着用が引き続き必須です。基準を満たさないヘルメットやアゴ紐不着用の場合、運転者・同乗者ともに40万~60万VNDの罰金となります。特にCRマーク(合格印)のないヘルメットは違反とみなされます。

飲酒運転規制の強化

  • 罰金の引き上げ: 新政令168/2024では飲酒運転の罰則も厳格化されました。基準値を超えた場合の罰金額が大幅にアップし、バイク運転者では血中0.25~0.4mg/L(または0.5~0.8‰)で6~8百万VND、0.4mg/L超(0.8‰超)で8~10百万VNDの罰金となります。これまで最高でも6~8百万VNDだったことから、大幅な増額です。

  • 免許停止処分: 高濃度飲酒や薬物運転など重大違反には引き続き直接免許停止処分が課されます。酒気帯びの基準値を著しく超えた場合は、従来どおり22~24ヶ月の免許停止刑が科されます。また12点制では、飲酒運転違反で10点減点(即停止相当)となり、点数0で免許取得後6か月経過後の再試験が必要です。

交通違反全体の罰則強化

  • 罰金の大幅増額: 改正後はほとんどの交通違反の罰金が従来比1.5~5倍に引き上げられました。代表例としてバイクの赤信号無視は0.8~1.0百万VND→4~6百万VND、逆走は1~2百万→4~6百万VNDに。車両の場合も赤信号無視は4~6百万→18~20百万VND、ドア開放危険行為は0.04~0.06百万→20~22百万VNDに跳ね上がります。

  • 違反点数制度の導入: 2025年1月から運転免許証に12点満点のポイント制が導入されました。違反の内容・程度に応じて2~10点の減点があり、12ヶ月間無違反で12点に回復します。点数が0になると当該免許では運転不可となり、6ヶ月以上経過後に交通法規試験合格で12点に復活します。

  • 免許停止・取消: 重度違反には従来どおり懲役に近い厳罰が残ります。例えば高速道路での逆走や暴走行為、薬物使用などは直接22~24ヶ月の免許停止、または場合によっては免許取消しに値します。

  • その他の違反: 携帯電話使用4~6百万VND、速度超過(35km/h超)12~14百万VND(車)などほかにも主要違反の罰金が大幅アップしています。違反点数制度と合わせて、違反を重ねれば罰金・減点・免許停止が累積的に厳しくなります。

外国人居住者への影響

  • 国際運転免許証の扱い: 2025年1月1日から新法が施行され、ウィーン条約加盟国発行の国際運転免許証(IDP)がベトナム国内でも有効と明記されました。(日本の運転免許証はジュネーブ条約加盟)ただし、有効な母国免許証と併せて携帯する必要があり、違反や免許停止の際は在留資格期間内で扱われます。従来はベトナム免許への切替えが事実上必要でしたが、今後はIDP併用で運転可能となります。

  • 取締り強化: 外国人居住者もベトナム人と同様に交通法規の対象です。違反が発覚すれば、日本人を含む外国人にも現地の罰則(罰金・減点・免許停止)が科されます。特に都市部では英語対応可能な交通警察が増員され、英語版の案内パンフレットや講習会なども実施して、外国人への交通安全教育と取締りを強化しています。

以上の改正点は、いずれも安全運転の徹底を図るための措置です。ベトナムを運転する際は最新ルールを確認し、安全運転を心がけましょう。

参考資料: ベトナム政府・警察発表資料や現地報道より作成

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General Director

2018年からハノイで賃貸仲介事業を行っています。趣味はバイクでソロツーリング。宅地建物取引士。

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